飯田市の勤労者福祉センターで表題の集会が開かれました。
主催したのは「南信州地域問題研究所」という社会教育を促進する
団体なのですが、リニアにかかわらずいろんなテーマをやるところのようです。
昨年も阿智村のリニアへの社会環境アセスのことについて
報告会をしていましたが、今年の集会は昨年の倍くらい来てました。
50人くらいかもしれない。
伊那谷というところは、東京でいうと三多摩地域(余計わからないかも)
みたいな感じのところで、県庁所在地からは遠いし、
南北格差(三多摩格差みたいなもの)もあるそうです。
しかし、自治の意識もそこそこあるところも「長野の三多摩」のような気がします。
とはいえ、降ってわいたリニア景気とその後、正体が判明した
迷惑企業の態度に、住民や自治体は対応に追われたり、
放置したり、じっくり考えたり、いろいろのようです。
というわけで、各自治体でどんな問題が起きているのかの
報告集会が開かれました。
運動主体の集会ではないため、イケイケどんどんの反対一色、
というわけではなく、どんな問題に困っているのか、どういう対処が
可能なのか、わりとバラエティーに富んでいて面白かったというのが感想です。
大鹿の前島さんは、村が当事者能力をなくしている中、
個別の土地利用などに住民が対処する場合、
反対と言わないと、いいようにJRに解釈されてしまう、
という発表をしました。
そのあとに発言した阿智村議員の吉田さんは、
反対賛成抜きに、住民への影響を評価して最後は
議会が責任を持つプロセスを、村が用意したというのを
報告していましたが、
自治体の対応一つで、ずいぶん住民の心構えや
対応も違うものだ、聞いた人にはわかったことでしょう。
ほか、残土問題で計画を取りやめさせた豊丘村、
盛土計画が具体化して、町長が心配になって町が
動き始めた松川町、
駅ができて、黙っていた地権者が発言し始めた飯田上郷地区、
フロアからは高木村からの報告もありました。
本線上の地権者で、JRが地権者の意向を無視して
中心線測量を強行しようとしているという報告もありました。
それぞれ苦しい状況のようですが、
リニアを都市の住民は必要と思ってない、
無駄な施設を地方に押し付けるのは原発と同じで間違い、
という声を伝えていくことが、リニア現地で悩んでいる人の
力になると思います。(宗像)