2016年08月25日

沿線ネットは財政投融資受入れ方針の撤回を求める

6月21日付で出ています。



信濃毎日は社説を出しています。

リニア建設 公費投入は妥当なのか

 リニア中央新幹線計画の大阪開業の前倒しに向け、政府が財政投融資を活用して計3兆円をJR東海に貸し出す方針を決めた。

 本年度と来年度に1兆5千億円ずつ融資し、JR東海は40年間で返済するという。東京・品川―大阪間の総工費は9兆円超の見通しで、財政投融資で調達する資金は3分の1を占める。

 財政投融資の財源は、国債の一種の財投債だ。国が調達した資金を長期、固定の超低金利でJR東海に融資する。

 JR東海は、民間で資金を調達するよりコストが下がることに加え、将来の金利上昇リスクを回避できるため、2045年に予定していた大阪開業を最大8年間前倒しできるという。

 リニア計画は、JR東海の民間事業だったはずだ。なぜ今になって公費を投入するのか。返済が前提だとしてもリスクは存在する。予定通りに返済できなくなれば、国民負担に直結する。

 人口減少と少子高齢化を解決する方策が見えない中、リニア計画には長期的な採算性があるのか。経済効果はどれほど期待できるのか。改めて検証して、国民に十分に説明することが必要だ。

 政府は国土交通省所管の独立行政法人を通じてJR東海に融資できるようにするため、9月召集の臨時国会に法改正案を提出する方針だ。国会は融資の是非から論議していくべきだ。

 JR東海は07年に「国家財政が厳しい中、財源を国費に依存すると整備が遅れる」として、自社負担で建設する方針を表明。国は14年10月に民間事業として工事実施計画を認可している。

 JR東海はこれまで、リニア計画の採算性や開業予定時期について独自に判断し、資金の調達も独自に進めてきた。ルート決定などの国関与も、整備新幹線などに比べて最低限にとどまっている。同社が責任を持つ民間事業だから可能だったといえる。

 財政投融資の投入は、事業の性格を変えることになりかねない。

 政府が今回の融資を、総額28兆円超の経済対策の一環として打ち出したことも、まやかしにすぎない。経済対策の規模を大きく見せ掛けている。

 融資をしてもJR東海の資金調達先が変わるだけである。経済効果があるとしたら、JR東海が大阪延伸工事を当初の予定より前倒しして着工する27年以降だ。

 現在の景気浮揚を目的とする経済対策として連ねることにはそぐわない。

(8月20日)
posted by リニア新幹線を考える登山者の会 at 06:34| Comment(0) | 報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする